車に働く自然の力と運転
問 1~問12:車に働く力等の問題
問13~問24:二輪の問題
運転者が危険を感じてブレーキを踏んだとき、そのブレ-キがきき始めてから停止するまでの距離を停止距離という。
車の停止距離は、空走距離と制動距離に分けられ、空走距離は速度に比例し、制動距離は速度の2乗に比例する。
ぬれたアスファルト道路や雪道ではタイヤと路面との摩擦抵抗が大きくなるので制動距離が短くなる。
時速60キロメートルで走行している普通乗用自動車の停止距離は乾燥したアスファルト道路の場合で約40メートルをやや超える距離である。
カーブを曲がるときは、自動車の慣性により遠心力が働き、速度が2倍になれば遠心力は2倍になる。
オートマチック車は、変速操作が自動なので、マニュアル車に比べエンジンブレーキの効果が大きい。
時速60キロメートルでコンクリートの壁に激突した場合の衝撃力は約14メートルの高さ(ビルの5階程度)から落ちた場合と同じ程度である。
衝突したときの衝撃力は速度の2乗に比例する。
自動車の速度と燃料消費量には密接な関係があり、速度が低すぎても高すぎても燃料消費量は多くなる。
急発進、急ブレーキ、空ぶかしだけでなく、継続的に停止しアイドリング状態を続けることも燃料を余分に消費することになる。
対向車と正面衝突のおそれが生じたときは、少しでもハンドルとブレーキでかわすようにしなければならないが、もし道路外が危険な場所でなければ、道路外に出ることもためらってはならない。
急加速、急ハンドルによって横すべりしたときは、ブレーキを使わずアクセルペダルをゆるめ、ハンドル操作で車体の向きを立て直す。
二輪車はバランスを保って走行するので、両ひざはタンクにつけて、道路状況によっては立ち姿勢になって走行するとよい。
オートマチック二輪車は、常に車輪にエンジンの力が伝わっているため、スロットルを戻しても安定を失うことはない。
二輪車の正しい乗車姿勢は、タンクを両ひざでしめ、ステップに土踏まずをのせ、足の裏が地面に水平になるようにし、つま先はまっすぐ前方に向けるのがよい。
二輪車の正しい乗車姿勢は、手首を下げ、ハンドルを前に押すようにしてグリップを軽く握りひじはスプリングの役目をもつのでわずかに曲がるようにし、背すじをのばし、視線は先のほうに向けるのがよい。
二輪車でカーブに差しかかったときは、クラッチを切って惰力で安定を保ち、カーブの後半で前方の安全を確認しながら徐々に加速するとよい。
二輪車でカーブを曲がるときは、ハンドルを切るのではなく、車体を傾けることにより自然に曲がる。
二輪車のブレーキのかけ方には、ブレーキレバーを使う場合、ブレーキペダルを使う場合、エンジンブレーキを使う場合の3種類がある。
二輪車のエンジンブレーキは、スロットルを戻すと制動される。
二輪車で走行中にブレーキをかけるときは、車体を垂直に保ち、ハンドルを切りながらブレーキをかける。
二輪車で前輪・後輪ブレーキを同時にかけるときは、乾いたところでは後輪ブレーキ、雪道など路面がぬれてすべりやすいところでは前輪ブレーキを強めにかける。
二輪車で二人乗りしてカーブを走行するときは、車体を大きく傾けるとよい。
普通二輪免許を受けて3年以上経過した者は、20歳未満でも普通自動二輪車で高速道路を二人乗りすることができる。